演題
EL-14-2
認知機能障害を認める透析患者の看護 |
わが国の認知症の人の数は,2025年には約700万人前後(20.6%),約5人に1人になると推計され,認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)が進められている.このプランは,様々な主体がそれぞれの役割を果たすことで,認知症の人の意思が尊重され,自分らしく暮らし続けることができる「認知症高齢者にやさしい地域づくり」を目指している.
それでは,認知症透析患者に関わる看護に求められているのは何か.透析患者の場合,体外血液循環である透析治療を週2~3回,多人数のオープンスペースにおいて,ベッド上で長時間の治療を受けるといった他領域にはない特殊な環境がある.そして,生命維持のためには効果的な治療と自己管理が必須な医療であるが,認知機能障害が生じた場合,さまざま困難な状況が生じる.困難な状況とは,BPSD(認知症の行動・心理症状)である透析中の抜針・突然の起き上がり,興奮などの多彩な行動である.また,中核症状では記憶や実行障害に伴い,服薬や食事など自己管理が困難となる.
認知機能障害を認める透析患者の看護には,まず認知症の種類や病期,身体症状や精神症状,環境状態のアセスメントを行う.そのためには,患者個々の性格や生活状況,通常の体調を十分把握しておくことが重要である.看護師に求められるのは,対象者に関心を寄せ,その人らしい暮らしの支援や認知症の進行予防と対象者のできることを引き出す支援である.また,的確な臨床判断によるアプローチを行うことで,透析中の安全確保や苦痛緩和などを行うことである.さらに介護家族のニーズに合った生活支援・地域連携を行うことなどである.
一人ひとりの認知症透析患者に寄り添う看護展開をするには,透析治療の特性や認知症の理解,臨床判断力,高いコミュニケーション力,チームワークや多職種連携およびコーディネートする力などが求められる.
それでは,認知症透析患者に関わる看護に求められているのは何か.透析患者の場合,体外血液循環である透析治療を週2~3回,多人数のオープンスペースにおいて,ベッド上で長時間の治療を受けるといった他領域にはない特殊な環境がある.そして,生命維持のためには効果的な治療と自己管理が必須な医療であるが,認知機能障害が生じた場合,さまざま困難な状況が生じる.困難な状況とは,BPSD(認知症の行動・心理症状)である透析中の抜針・突然の起き上がり,興奮などの多彩な行動である.また,中核症状では記憶や実行障害に伴い,服薬や食事など自己管理が困難となる.
認知機能障害を認める透析患者の看護には,まず認知症の種類や病期,身体症状や精神症状,環境状態のアセスメントを行う.そのためには,患者個々の性格や生活状況,通常の体調を十分把握しておくことが重要である.看護師に求められるのは,対象者に関心を寄せ,その人らしい暮らしの支援や認知症の進行予防と対象者のできることを引き出す支援である.また,的確な臨床判断によるアプローチを行うことで,透析中の安全確保や苦痛緩和などを行うことである.さらに介護家族のニーズに合った生活支援・地域連携を行うことなどである.
一人ひとりの認知症透析患者に寄り添う看護展開をするには,透析治療の特性や認知症の理解,臨床判断力,高いコミュニケーション力,チームワークや多職種連携およびコーディネートする力などが求められる.